インプラント手術当日の運転について
インプラント手術を受けた日に、車を運転して帰ることはできるのでしょうか?
この質問は、多くの患者さんからお受けします。結論から申し上げますと、マイナートランキライザーを服用した場合と静脈内鎮静法を行った場合は、手術当日の運転は絶対にお控えください。
なぜ運転してはいけないのでしょうか?
インプラント手術では、患者さんの不安や恐怖を軽減するために、様々な鎮静法を使用します。当院では、ほとんどの患者さんに以下の方法を組み合わせて治療を行っています。
使用する鎮静法の種類
笑気ガスによる鎮静法 鼻から吸入する笑気ガスで、不安や緊張を軽減します。ほろ酔い気分のような感覚になります。
薬剤による鎮静法 マイナートランキライザー(睡眠導入剤)を使用します。この薬剤には逆行性健忘という効果があり、手術中の記憶をほとんど覚えていない状態になります。
多くの患者さんは、手術前にトイレに入ったことや、帰り道のことも覚えていません。かなり深い鎮静状態で治療を受けていただくのです。
静脈内鎮静法
安全のための約束事
手術同意書にも明記していますが、「治療に使用された麻酔や薬剤の効果から完全に回復するまで、十分な休養をとった後に、自動車の運転や危険な機械装置の操作をする」ことに同意していただいています。
マイナートランキライザーを服用した場合は、特に手術後の運転は厳禁です。
どうやって帰ればよいのでしょうか?
以下の方法をご検討ください。
- ご家族による送迎
- タクシーの利用
- 運転代行サービスの利用
あなたの安全が最優先です。事前に帰宅方法を計画しておくことをお勧めします。
翌日以降はどうでしょうか?
薬剤の効果が完全に抜けてから運転を再開してください。個人差がありますが、通常は翌日には運転可能になります。
ただし、痛み止めを服用している場合は、その薬剤の副作用も考慮する必要があります。眠気やふらつきがないことを確認してから運転してください。
まとめ
インプラント手術当日の運転は、笑気の時を除いて、あなたの安全のために絶対に避けてください。鎮静法により判断力や反応速度が低下している可能性があります。
事前に帰宅方法を準備しておくことで、安心して治療に臨むことができるのではないでしょうか。
ご不明な点がございましたら、遠慮なくスタッフまでお尋ねください。あなたの安全を第一に考えた治療を心がけています。