歯石除去はなぜ必要ですか？歯周病専門医が解説する重要性と効果

はじめに

「歯石を取る必要があるのでしょうか？」という質問をよく受けます。歯石は単なる汚れではありません。歯周病の進行に深く関わる重要な問題なのです。

当院では日本歯周病学会専門医として、多くの患者さんの歯石除去を行ってきました。その経験から、なぜ歯石除去が必要なのかを詳しく解説いたします。

歯石とは何でしょうか？

歯石は歯垢（プラーク）が石灰化して硬くなったものです。歯垢が唾液中のカルシウムやリン酸と結合することで形成されます。

一度できてしまった歯石は、歯ブラシでは取れません。歯科医院での専門的な除去が必要となります。

あなたの歯にも、気づかないうちに歯石が付着していませんか？

歯石が引き起こす問題とは？

1. 歯周病の進行を促進

歯石の表面はザラザラしています。この粗い表面に新たな歯垢が付着しやすくなるのです。

歯垢には歯周病原菌が多数含まれています。これらの細菌が毒素を出すことで、歯肉に炎症が起こります。

2. 歯肉の腫れと出血

歯石によって歯肉が刺激されると、腫れや出血が生じます。「歯ブラシをすると血が出る」という症状の原因の多くは歯石にあります。

3. 歯周ポケットの形成

歯石が歯と歯肉の境目に蓄積すると、歯周ポケットが深くなります。深いポケットには歯ブラシが届かないため、さらに歯垢が溜まりやすくなるのです。

これは悪循環ですね。どうすれば この循環を断ち切れるでしょうか？

歯石除去の効果

1. 歯肉の炎症改善

歯石を除去することで、歯肉の炎症が改善されます。当院でも多くの患者さんが「歯肉の腫れが引いた」と実感されています。

2. 出血の減少

歯石除去後、歯ブラシ時の出血が大幅に減少します。健康な歯肉は出血しないものです。

3. 口臭の改善

歯石に付着した細菌が口臭の原因となることがあります。歯石除去により、口臭も改善されることが多いのです。

4. 歯周病の進行抑制

定期的な歯石除去は歯周病の進行を抑制します。これは多くの研究で証明されている事実です。

あなたも歯石除去の効果を実感してみませんか？

当院での歯石除去について

精密な検査から始めます

当院では、まず歯周病の検査を行います。デジタルレントゲン写真による骨の状態確認も重要です。

検査により、歯石の付着状況や歯周病の進行度を正確に把握いたします。

痛みに配慮した治療

「歯石除去は痛い」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるでしょう。当院では患者さんの痛みを最小限に抑える工夫をしています。

必要に応じて表面麻酔や浸潤麻酔を使用いたします。痛みに敏感な方も安心して治療を受けていただけます。

専門的な技術と器具

日本歯周病学会専門医として、最新の知識と技術で歯石除去を行います。手用器具と超音波器具を使い分け、効率的かつ確実に歯石を除去いたします。

歯石除去後のケアが重要です

歯石除去だけでは根本的な解決になりません。正しいブラッシング方法を身につけることが大切です。

当院では歯科衛生士による丁寧なブラッシング指導を行います。患者さん一人ひとりに合わせた清掃方法をお教えいたします。

あなたも正しいケア方法を学んでみませんか？

定期的な歯石除去の重要性

歯石は時間とともに再び形成されます。そのため、定期的な除去が必要となります。

当院では患者さんの状態に応じて、3～6か月ごとの定期検診をお勧めしています。定期的なケアにより、歯周病の進行を効果的に抑制できるのです。

まとめ

歯石除去は歯周病治療の基本となる重要な処置です。単なる清掃ではなく、お口の健康を維持するための治療なのです。

当院では日本歯周病学会専門医として、患者さんの状態に応じた最適な歯石除去を提供いたします。痛みを最小限に抑え、効果的な治療を行います。

あなたの歯と歯肉の健康を守るために、定期的な歯石除去を始めてみませんか？ご質問やご相談がございましたら、お気軽にお声かけください。