ストレスは歯周病に影響しますか?
あなたの歯茎は、いま元気ですか?
ストレスが歯周病を悪化させる事実をご存知でしょうか。多くの患者さんが「ストレスも歯周病に関係あるんですか?」と驚かれます。
歯周病は、単に歯垢が原因で起こる病気ではありません。あなたの生活習慣や体調が大きく影響する病気です。
当院で治療を行った患者さんの中には、生活上のストレスが明らかに歯周病に影響していたケースが多数あります。
バスの運転手をされている71歳の男性患者さんは、仕事上でストレスを感じることがありました。重い荷物を運んだり、時間的に忙しい時に感じるストレスです。検査の結果、このストレスが歯ぎしりや食いしばりの原因となっていました。
では、なぜストレスが歯周病を悪化させるのでしょうか?
ストレスは、あなたの身体にさまざまな変化をもたらします。第一に、ストレスは免疫力を低下させます。歯周病は細菌感染です。免疫力が下がれば、細菌に対抗する力が弱くなります。
第二に、ストレスは歯ぎしりや食いしばりを引き起こします。これらは「ブラキシズム」と呼ばれる現象です。当院の症例でも、ストレスを感じる患者さんの多くに上下歯列接触癖(TCH)が見られました。
あなたは、無意識に歯を食いしばっていませんか?
ストレスによる歯ぎしりは、歯を支える組織に過度な力をかけます。これが「咬合性外傷」を引き起こします。健康な歯周組織でも、過度な力が加わると歯がぐらぐらしてきます。
さらに、ストレスは唾液の分泌を減少させます。唾液は、お口の中を洗い流す大切な役割を果たしています。ストレスで唾液が減ると、細菌が繁殖しやすい環境になります。
26歳の女性患者さんのケースを見てみましょう。この方は、自閉症によるストレスが生活上の大きな負担となっていました。その結果、重度の歯周病が進行していました。
このように、ストレスは歯周病の「修飾因子」として働きます。つまり、歯周病を悪化させる要因の一つです。
あなたは、どのようなストレス対策をしていますか?
当院では、ストレスが歯周病に与える影響を重視しています。治療計画には、必ずストレス管理を含めます。
具体的には、認知行動療法を用いて上下歯列接触癖の改善を行います。第一段階として、パソコンやテレビの隅に付箋を貼る方法をお勧めしています。付箋を見たら、無意識に上下の歯を接触させていないかチェックします。
また、日常生活でリラックスできる時間を持つよう指導しています。ストレス解消法は人それぞれです。あなたに合った方法を一緒に見つけましょう。
睡眠不足もストレスの原因となります。理容院を営む57歳の男性患者さんは、息子さんのお世話で睡眠時間が3〜5時間しか取れませんでした。十分な睡眠は、ストレス軽減に欠かせません。
運動も効果的なストレス発散方法です。しかし、忙しい現代人にとって運動時間の確保は困難です。そのような場合は、短時間でもできるストレッチや深呼吸をお勧めします。
ストレス管理は、歯周病治療の重要な要素です。プラークコントロールだけでは解決できない問題があります。
あなたのストレスレベルは、どの程度でしょうか?
日常生活でイライラすることが多い場合は、それが歯周病に影響している可能性があります。歯科医院では、お口の中だけでなく、あなたの生活全体を見据えた治療を行います。
ストレスと歯周病の関係を理解することで、より効果的な治療が可能になります。当院では、患者さん一人一人のライフスタイルに合わせた治療計画を立てています。
歯周病の原因は、細菌だけではありません。ストレスも大きな要因の一つです。健康な歯茎を維持するためには、ストレス管理も欠かせません。
あなたも、ストレスと上手に付き合いながら、健康な歯茎を目指しませんか?

