メーカーによってインプラントの品質に違いはありますか?

あなたは歯科医院でインプラント治療を検討される際、「どのメーカーのインプラントを使っているのだろう?」と疑問に思ったことはありませんか?

インプラントメーカーの現状

世界には100社以上のインプラントメーカーが存在します。インプラントの価格も、文字通りピンからキリまで幅があるのが現状です。

しかし、ここで重要な問題があります。他院で埋入されたインプラントのトラブルで来院された患者さんからお話を聞くと、そのインプラントメーカーが既に倒産してしまい、部品が入手できないケースが少なくありません。

インプラントを固定するネジを締めるドライバーも、メーカーごとに異なります。部品が入手できない事態は、患者さんにとって致命的な問題となってしまうのです。

信頼できるメーカーの条件とは?

では、どのようなメーカーを選べば安心でしょうか?

信頼できるインプラントメーカーには、以下の条件が必要です。

長期間の実績と安定性 メーカーが長期間にわたって事業を継続していることが重要です。歴史の浅いメーカーでは、将来的な部品供給に不安が残ります。

世界的なシェアと認知度 世界シェアの上位に位置するメーカーは、それだけ多くの歯科医師に信頼されている証拠です。また、研究開発への投資も継続的に行われています。

科学的根拠に基づく製品開発 学術論文や臨床研究に基づいて製品開発を行っているメーカーかどうかも重要な判断基準となります。

ストローマンインプラントの信頼性

当院では、スイスのストローマン社製インプラントを使用しています。

ストローマン社は、1回法のチタン製インプラントを世界で初めて開発・製品化した会社です。チタン製インプラントの会社としては、ノーベル社に次いで世界で2番目に古いメーカーとなります。

世界的な実績 常に世界シェアのトップ3に入っており、約10年間で300万本以上が使用されています。95%以上の高い成功率を誇り、7万人以上の歯科医師が利用しています。

学術的な裏付け 約30年間で3000本以上の科学文献が発表されており、その信頼性は数々の学術論文で証明されています。

ITIとのパートナーシップ 1980年以来、世界最大の非営利インプラント学術グループであるITI(International Team for Implantology)とパートナーシップを結んでいます。ITIの研究成果がストローマンインプラントの製品開発に反映されているのです。

長期的な成功率データ

ストローマンインプラントの生存率・成功率については、信頼できるデータがあります。

12年間の追跡調査による報告では、生存率94.8%、成功率90.8%という優秀な結果が示されています。これは、ブリッジの平均使用年数が8年という報告と比べても、非常に長持ちすることがわかります。

品質の違いが患者さんに与える影響

メーカーによる品質の違いは、患者さんにどのような影響を与えるでしょうか?

治療の成功率 高品質なインプラントほど、骨との結合率が高く、長期的な成功率も向上します。

メンテナンスの容易さ 信頼できるメーカーのインプラントは、専用器具や部品の入手が容易で、長期的なメンテナンスが可能です。

将来的な安心感 メーカーが継続的に事業を行っていれば、万が一のトラブル時にも適切な対応が期待できます。

まとめ

インプラントメーカーによって品質に違いがあることは事実です。

あなたがインプラント治療を検討される際には、「どのメーカーのインプラントを使用しているか?」を必ず確認することをお勧めします。

長期間の実績があり、世界的なシェアを持つ信頼できるメーカーを選ぶことが、治療の成功と長期的な安心につながるのです。

高額な治療費を支払うのですから、安心して長期間使用できるインプラントを選びたいと思いませんか?

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