歯周病で歯を失わないようにするには何が大切ですか?

歯周病で歯を失わないための重要ポイント

歯周病は日本人の歯の喪失原因として最も多いものです。しかし、適切なケアと治療により、歯周病があっても歯を長期間保つことが可能です。では、歯周病で歯を失わないためには何が大切なのでしょうか?

1. プラークコントロールの徹底

歯周病の主な原因は、歯と歯肉の境目に付着するプラーク(歯垢)です。プラークコントロールが最も重要な予防・治療法となります。

  • 毎日の丁寧な歯磨きが基本です
  • 歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやフロスなどの補助清掃用具を使用しましょう
  • 歯と歯肉の境目(歯頚部)を特に丁寧に磨くことが重要です

多くの歯科医院では、PCR(プラークコントロールレコード)という指標を用いて、お口の中の清掃状態を評価しています。PCR20%以下を目指すと良いでしょう。

2. 定期的な歯科検診とプロフェッショナルケア

ご自身のセルフケアだけでは取りきれない歯石は、歯科医院での専門的なクリーニングが必要です。

  • 3~4ヶ月に一度の定期検診が理想的です
  • PMTC(専門的機械的歯面清掃)を受けましょう
  • 早期発見・早期治療が歯を守る鍵になります

歯科衛生士による定期的なクリーニングを受けている方は、そうでない方と比べて歯の喪失率が大幅に低いというデータがあります。

3. 適切な歯周病治療の実施

歯周病と診断されたら、適切な治療を受けることが重要です。

  • SRP(スケーリング・ルートプレーニング)で歯石と汚染された根面を除去します
  • 必要に応じて歯周外科治療を行います
  • 重度の歯周病でも、基本治療から丁寧に行うことで改善できることが多いです

治療後も定期的なメンテナンスを継続することで、再発を防ぎます。

4. リスク因子の管理

歯周病の進行を早める要因をコントロールすることも大切です。

  • 喫煙は歯周病を悪化させる最大の要因です。禁煙が重要です
  • 糖尿病など全身疾患のコントロールも歯周病の管理に影響します
  • 過度な力(ブラキシズムなど)もリスク因子となります

あなたは喫煙していますか?糖尿病はありますか?歯ぎしりの習慣はありますか?これらのリスク因子がある場合は、歯科医師・歯科衛生士に相談しましょう。

まとめ

歯周病で歯を失わないためには、日々のプラークコントロール、定期的な歯科検診、適切な治療の実施、そしてリスク因子の管理が重要です。歯周病があると診断されても、これらのポイントに注意すれば、多くの場合、歯を長期間保つことができます。

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