インプラントと歯の掛け橋(ブリッジ)、どちらがおすすめですか?

インプラントとブリッジの比較:あなたに最適な選択は?

歯を失った場合の治療法として、インプラントとブリッジはどちらも人気のある選択肢です。それぞれに特徴があり、どちらが良いかは患者さんの状態や希望によって異なります。両者を詳しく比較してみましょう。

インプラントの特徴

インプラントは歯の根の代わりとなるチタン製スクリューを顎の骨に埋入し、その上に人工の歯を装着します。

インプラントのメリット

  • 長持ちします。10年後の生存率は約95%と高く、適切なメンテナンスで長期間使用できます。
  • 残存歯を削りません。健康な歯を守ることができます。
  • 骨の吸収を防ぎます。骨との結合により顎の骨が維持されます。
  • 自然な噛み心地で、固いものもしっかり噛めます。
  • 見た目が自然で、他の人に気づかれにくいです。

インプラントのデメリット

  • 外科処置が必要です。手術に伴う痛みや腫れが生じることがあります。
  • 治療期間が長いです。骨との結合には通常4〜12週間必要です。
  • 費用が高額です。保険適用外の自費診療となります。
  • インプラント周囲炎のリスクがあります。特に歯周病の既往がある方は発症率が高くなります。

ブリッジの特徴

ブリッジは失った歯の両隣の歯を削り、それを支えとして人工の歯を橋のように固定します。

ブリッジのメリット

  • 外科処置が不要です。手術のリスクがありません。
  • 治療期間が短いです。通常2〜3週間程度で完成します。
  • 取り外す必要がありません。固定式なので安定しています。
  • インプラントより費用が抑えられることが多いです。保険適用の場合もあります。

ブリッジのデメリット

  • 健康な歯を削る必要があります支台となる歯に大きな負担がかかります。
  • 歯根破折のリスクがあり、最悪の場合は支台歯の抜歯が必要になることもあります。
  • 清掃が難しいです。特にブリッジの下部は歯間ブラシが必要です。
  • 顎の骨が徐々に吸収します。これにより長期的には見た目や機能に影響が出ることがあります。
  • 平均使用年数は約8年(口腔衛生学会の調査)とインプラントより短い傾向にあります。

どのように選べばよいでしょうか?

治療法の選択は、以下の点を考慮して決めると良いでしょう。

  1. 隣接歯の状態: 隣の歯が健全であれば、削らずに済むインプラントが有利です。隣の歯が既に大きな詰め物や被せ物がある場合は、ブリッジも選択肢になります。
  2. 骨の状態: インプラント治療には十分な骨量が必要です。骨量が少ない場合は骨造成が必要になることがあります。
  3. 治療期間: すぐに修復したい場合はブリッジが有利です。インプラントは骨との結合に時間がかかります。
  4. 費用: 予算に応じた選択が必要です。一般的にはブリッジの方が初期費用は低くなります。
  5. 長期的な視点: 長期的な耐久性や口腔内の健康を重視するならインプラントが優れています。

当院でのインプラント治療について

当院では世界的に信頼されているストローマン社製インプラントを使用しています。このインプラントは約30年の臨床経験があり、95%以上の高い成功率を誇ります。また、術中の不安や痛みを軽減するために笑気ガスや静脈内鎮静法などの鎮静法も取り入れています。

インプラントとブリッジはどちらも有効な治療法ですが、患者さんの口腔内の状態や希望によって最適な選択は異なります。どちらが良いか迷われている方は、詳しい検査と相談の上で判断することをお勧めします。当院では患者さん一人ひとりの状態に合わせた治療計画をご提案いたします。ぜひご相談ください。

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