メンテナンスは必要ですか?頻度はどのくらいですか?

メンテナンスは絶対に必要です。インプラントを長持ちさせるための最も重要な要素です。

なぜメンテナンスが必要なのか

インプラントは異物であり、「清潔なとげ」として口腔内に存在しています。これが不潔になれば、「不潔なとげ」として膿んでしまい排除されます(インプラント周囲炎)。

インプラント周囲炎は、一度発症すると非外科的治療や外科的治療が必要となり、高額な費用がかかります。また、最悪の場合はインプラントを失うことにもなります。

メンテナンスの頻度

当院では以下のメンテナンス頻度を推奨しています:

  • インプラントを入れた方:最低4ヶ月に1回(年3回)
  • それ以外の方:最低6ヶ月に1回(年2回)

これは保証制度とも関係しています。上記の頻度でメンテナンスに来ていただけない場合、自費治療の保証が受けられなくなりますのでご注意ください。

インプラントをされた方がメンテナンスに来られる間隔は最大4ヶ月です。つまり、年に3回以上メンテナンスを受けないと、保証制度が適用されなくなります。

メンテナンスの内容

メンテナンス時には以下のことを行います:

  1. インプラント周囲の状態確認(発赤・腫脹・出血・排膿の有無)
  2. インプラント周囲のポケット測定
  3. レントゲン撮影による骨吸収の確認
  4. プラークや歯石の除去
  5. インプラント上部構造の確認(緩み・破損の有無)
  6. 咬合状態の確認と調整

メンテナンス時には、インプラントの上部構造1本につき310円の費用がかかります(例:インプラント2本に3本ブリッジなら310円×3本。上部構造が入れ歯の場合は、インプラントの本数×310円)。

インプラント周囲炎の予防

インプラント周囲炎は、インプラント周囲粘膜炎の段階で発見し治療することが重要です。周囲粘膜炎は適切な治療で改善できますが、骨吸収まで進行した周囲炎は外科処置が必要になります。

インプラント周囲炎の治療費は全て自費となり、定期来院者と比べて、メンテナンスを中断された方や他院で埋入された方は治療費が高くなります。

まとめ

インプラント治療は手術で終わりではなく、その後の定期的なメンテナンスが成功の鍵です。ご家庭での歯ブラシの励行と、定期健診の受診を必ず行ってください。

メンテナンスを受けることで、インプラントの寿命を大幅に延ばし、高額な治療を長く活用することができます。当院の調査によれば、適切なメンテナンスを受けたインプラントは12年後の時点でも90%以上の成功率を示しています。

ご不明な点があれば、いつでもご相談ください。あなたのインプラントを長持ちさせるためのサポートを惜しみません。

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