歯周病の検査はどのように行いますか?
歯周病の検査方法:正確な診断のために
歯周病は歯を支える組織(歯肉、歯周靭帯、セメント質、歯槽骨)に炎症が起こる疾患です。適切な治療を行うためには、まず正確な検査が必要です。今回は歯周病の検査方法について詳しくご説明します。
歯周病検査の目的
歯周病検査は以下の目的で行われます:
- 現在の歯周組織の状態を把握する
- 病気の進行度を診断する
- 適切な治療計画を立てる
- 治療効果の評価を行う
主な検査項目
1. 視診と問診
まず医師は口腔内を視診し、歯肉の状態(発赤・腫脹・退縮など)をチェックします。また、患者さんの口腔衛生習慣や全身疾患の有無などを問診します。
歯肉が赤く腫れていますか?歯ブラシ時に出血はありますか?このような問いかけが診断の第一歩となります。
2. プロービング検査
歯周ポケット(歯と歯肉の間の溝)の深さを測定する検査です。プローブという目盛りのついた器具を使い、歯と歯肉の間の深さを計測します。
- 健康な状態:1~3mm程度
- 4mm以上:歯周病の疑い
- 6mm以上:進行した歯周病の可能性
また、プロービング時の出血(BOP:Bleeding on Probing)も重要な炎症の指標です。
あなたの歯では、どの部分の歯周ポケットが深くなっていますか?炎症がある部位では、軽く触れただけでも出血することがあります。
3. 動揺度検査
歯の揺れ具合(動揺度)を調べます。動揺が大きいほど支持組織の破壊が進んでいる可能性があります。
0度:動揺なし
1度:唇舌方向に軽度の動揺
2度:唇舌・近遠心方向に中程度の動揺
3度:垂直方向にも動揺あり(重度)
4. プラーク・歯石の診査
プラーク染色液を使用して、歯垢(プラーク)の付着状況を確認します。歯石の付着状況も合わせて確認します。
口腔清掃が適切に行えていますか?歯垢や歯石の付着は歯周病の主要な原因となります。
5. レントゲン検査
デンタルエックス線写真やパノラマエックス線写真を撮影し、歯槽骨の状態を診査します。骨の吸収度や根分岐部病変の有無などを確認できます。
エックス線で見える骨吸収の状態は、目に見えない歯周病の進行度を教えてくれる重要な指標です。
6. 細菌検査・抗体価検査
必要に応じて、歯周ポケット内の細菌検査や血清抗体価検査を行うことがあります。特に侵襲性歯周炎の疑いがある場合などに有用です。
歯周病の診断基準
検査結果を総合的に判断し、歯周病の診断を行います。2018年に世界で統一された新しい分類では、「ステージ」と「グレード」で歯周病を分類します。
ステージ(Ⅰ~Ⅳ):病状の重症度と複雑性
グレード(A~C):将来の進行リスクや全身への影響
検査時の注意点
歯周病検査を正確に行うためには、いくつかの注意点があります:
炎症が強い時期は、プロービング値が実際より深く出ることがあります
初診時の検査値はあくまで参考程度と考え、炎症が落ち着いた再評価時の検査が重要です
エンドペリオ(歯内-歯周病変)では、歯内治療を先行させるべき場合があります
まとめ
歯周病検査は、適切な治療計画を立てるための基礎となります。定期的な検査によって早期発見・早期治療が可能となり、歯の喪失リスクを減らすことができます。
あなたの歯周病の状態を正確に把握するために、歯科医院での定期的な検査をお勧めします。歯周病は痛みを伴わないまま進行することが多いので、自覚症状がなくても定期検診を受けることが大切です。
歯周病検査に不安はありませんか?検査自体は痛みを伴わないよう配慮して行われます。あなたのお口の健康を守るために、ぜひ適切な検査を受けましょう。

