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学校歯科検診で『治療勧告!?』

そろそろ歯科検診の時期になってきました。
そこで、日本の歯科検診について思うことを今日は書いてみたいと思います。

歯科の2大先進国であるアメリカと北欧の国の歯科検診は、だいぶ様相が違います。
北欧の国は、「高福祉・高負担」国家が多く、歯科治療費も成人するまでは、矯正も含め無料の国もあると聞きます。したがって学校歯科保健活動においても、スクールデンティストといって、学校内に専属歯科医を配置し公衆衛生的に徹底的に予防しようとしています。
フッ化物の使用やシーラントも積極的です。

一方、自由の国アメリカは、自己責任の国でもあるため、予防は個人にゆだねられており、個人がかかりつけ歯科医で定期的なチェックとクリーニング、いわゆる定期検診を受けることで子供の口腔の健康も守っています。つまり、学校での歯科検診などは基本的にありません。

そこでわが国日本です。わが国でも平成10年よりCO/GOといって、むし歯や歯周病になりそうな状況を見つけ出し、そうならないように指導するという体制になっていますが、基本的には、むし歯や歯肉炎などを見つけ出し、それに対して治療勧告をするという形になっています。

しかし、検診の状況はいまだ劣悪です。例えば、照明が暗い・歯の上の唾液をとばすエアーがない、子供が歯を磨いていない、単針などを使った触診ができない、レントゲンやレーザーなどを利用した診査機器もないなどです。診療所でおいてすら、視診でのむし歯の検出率は、7-8割というデータがある中でそうした劣悪な環境の学校歯科検診では、きちんとむし歯かどかの診断は不可能です。あくまでもおおまかなふるいわけをしているにすぎません。

学校歯科保健活動において学校歯科医は、CO/GOなどの児童生徒に対し、適切な指導助言を行うことになっていますが、検診のときしか学校に行かない歯科医がほとんどではないでしょうか。
はえたての永久歯は、大人のわれわれが持つ永久歯と違い、むし歯が急速に進行しますし歯髄が近いのですぐ神経を取ることになりかねません。穴ができてからでは、もうかなり重症な場合も少なくありません。

でも、学校での検診では、明らかに穴でないとむし歯とはしないようになっています。
「疑わしきは罰せず」です。従って、本来レントゲンなどで見れば治療が必要な歯でもむし歯なしとなることも多いわけです。

ところが、保護者の方から見ると学校でむし歯なしなら歯科医院に行かなくていいやといった感覚があるのではないでしょうか。

歯科医院に行くのは、学校から治療勧告(治療のすすめ)をもらってからでいいやみたいな感覚です。

学校に歯科医と治療用のユニットを設置し、徹底的に予防を行う北欧。

逆に学校では何もしないアメリカ。

日本では、何か、ちぐはぐです。

精度の低い検診を信じ、歯科医院に行くのは、学校からお知らせをもらってから・・・。
治療が必要かどうかを診断するのは、学校ではなく、診療所・病院です。
そして、是非、日ごろから歯科医院を悪くなる前から、定期的なチェックとクリーニング(定期健診やメンテナンス)のために利用し、お口の健康を守っていってください。

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