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何とか歯を残す治療

何とか歯を残す治療

あなたの歯が「これは抜くしかありません。」と宣告されたとき、どう考えますか?

「他に治療の方法はないだろうか?」

「抜いた後はどうなるのだろう?」

「本当に抜く必要があるのだろうか?」

最終的に患者さんに治療方法を選んでいただく

わたしが、患者さんと歯を抜くのかを相談する場合、必ずお話しするのは、

  1. 抜かないで治療する方法があるとすれば、どういう方法があるか(治療選択肢)、また、それぞれの方法の費用、期間、歯の予後(長持ちの見込み)
  2. 抜く場合の利点・欠点、抜かない場合の利点・欠点(放置するとどうなるか)
  3. 抜いた後、歯をどう補うか(補綴する)か、その治療選択肢と、それぞれの費用、期間、予後

についてです。その上で、最終的に患者さんに治療方法を選んでいただいております。

ここではむし歯と歯周病で、このままでは抜くしかないと言われた歯を、何とか救う治療法を紹介します。

しかし、全ての歯が救えるわけではありません。それぞれの治療法には、それにふさわしい歯の状態(適応症)というものがあります。その歯の重症度によっては、抜歯以外に治療法がない歯もあるかと思われます。

最終的には、担当歯科医師とよくご相談下さい。ここで紹介する方法は、あくまでも、ご自身の歯を抜くか・抜かないかを考える、ひとつの参考程度にお考え下さい。

「むし歯が深く広がっており、抜くしかないと言われた場合」

歯には、骨縁上に2-3mmの健全な歯質が必要で、その部分で歯肉と付着しています。

このことはとても大切で、この幅のことを生物学的幅径といいます。

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生物学的幅径の中にカリエスや歯牙破折線がはいりこんだとき、そのままの状態では歯周組織の健康や治癒に問題が生じ、歯冠修復などの処置が困難、もしくは不可能となる。

したがって、歯周組織の健康を回復させ、歯冠修復などの処置を確実に行うためには、12のように矯正的挺出、外科的挺出、骨切除術などの処置によって、その幅を新たに獲得することが必要となる。

もし、むし歯がこの範囲に入ってしまうと通常抜歯となりますが、以下のような方法を行えば抜歯を回避できることもあります。

1.歯冠延長術(クラウンレングスニング):骨を削ることで生物学的幅径を回復する方法

2.矯正的てい出:矯正して骨を増やした後で、骨を削り生物学的幅径を回復する方法

3.外科的てい出(歯槽か内移植):一度抜歯したあと、もう一度歯を、はえていた穴に戻すわけだが、その際に生物学的幅径を確保できるようやや底上げして戻す方法

 


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 「歯周病で歯がぐらぐらしており、抜くしかないと言われた場合」

まず第一に大切なのは、歯周病治療はお口全体で行うことです。

ぐらぐらしている歯だけ治療するのは、効果的とはいえません。

そのほかのまだぐらぐらしていない歯もきちんと治療を行い、歯周病原菌の住みかとなる歯周ポケットをなくすことが必要です。適切な治療は、ホームケアとプロフェッショナルケアから成り立ちます。

あなたと専門家が、それぞれの役割をきちんと果たした時だけ良い結果が生まれます。そして、その結果を維持するためには、定期健診が不可欠です。

まず、そうした治療をあなたが受けているかが問題です。

その歯だけの治療しかしていない状態で、ここで紹介する治療を行うことは、あなたにとって害のほうが多いと思われます。それを良く理解したうえで、以下をお読み下さい。

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1. 歯周組織再生術

いったん歯周病になり、歯を支える歯周組織(骨や、歯肉付着)を失うと原則的には、失われた組織を回復することは出来ません。

しかし、歯周組織の破壊の仕方によっては、それを再生させることができることもあります。エムドゲインを利用する方法や、GTR法、骨移植法などの治療法があります。失われた組織の回復は、部分的なものですが、適応症を選べば有効な治療法です。

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2. 歯周補綴

歯を支える歯周組織と歯との関係は、砂場にさした棒にたとえられます。棒(歯)をさす砂(骨など歯周組織)が多ければ多いほど棒が倒れることはありません。

しかし、歯周病により砂がある程度少なくなると、棒の上のほうを少しゆすっただけでも、棒は大きく揺れ動いてしまいます。

適切な歯周治療により歯周組織の炎症がとれ、歯周組織の破壊をいったん止められたとしても、一度破壊された歯周組織は元に戻せないため、歯周組織が少なくなっている場合では、炎症をとった後でも歯がぐらぐらしてしまうことがあります。

そうした場合、ぐらぐらした歯を隣の歯と連結固定していくことで、特に、左右にまたがり歯を連結固定(クロスアーチスプリント)をすると、1本1本にかかる力が少なくなり、連結固定をした補綴物が動かなくなることが知られています。

また、そうした歯は、適切な定期健診をつづければ、ある程度長持ちすることも様々な研究により分かっています。

しかし、炎症をとらず(お口全体に歯周病治療を行わず)連結固定だけをすると、ほんの一時ぐらぐらがなくなり良くかめても短期間で、連結固定した歯すべてが補綴物ごと悪くなり、ぐらぐらしてしまうことも分かっています。

安易な連結固定は、絶対禁忌です。ご注意下さい。

なお、歯周組織再生術および、歯周補綴とも、高度な知識と技術を必要とする治療であることも心に留めて置いてください。

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